9月に入り、1週間ほど晴天から急な雷雨に変わるという日が続いています。。夕立と言うには雨量が多く、時間も長いように思います。昨日通過した「観測史上最大級の勢力」といわれた台風も非常に心配でした。実際に被害や亡くなられた方もおられるようでお見舞い申し上げたいと思います。
もう何年前になるでしょうか?神戸市都賀川の増水事故ぐらいからでしょうか、近頃の雨は私が子供だったころの雨の降り方とは明らかに違います。高野山の管長の務められた松長有慶猊下が以前から常々おっしゃっておられるように、異常気象に遭遇するにつれ、地球の環境は徐々におかしくなっているという思いが強くなります。
梅雨明け以来、雨が降らなかったに当山において先日「滝が枯れました」とお伝えしていましたが、滝が元通りになり、水量も多くなっています。雨天を「悪天候」と言ったりしますが、決して雨が悪いものでもなく、また晴天が必ずしも良いと言うものでもありません。

仏教が示すところの「中道」は「ほどほど」とも言い換えることができるかもしれませんが、その「ほどほど」と言う言葉のように、夏の暑さもまた雨も、「ほどほどであれば良いのに」と思うこともよくあります。
もちろん太陽が大地を照らすと言うことも必要ですし、雨が大地を湿らせると言うことも必要な自然現象です。
日本人はおそらく古代より、雨も程よく晴れも程よいこの地に根ざして暮らしてきたのだと思うのですが、人間の発展にかまけて環境をおろそかにした結果、このような異常気象が続いているのかもしれません。
次の世代に豊かな自然や暮らしやすい環境を引き継いでいくためにも、今生きている私たちが何ができるか真剣に考えないといけません。