北大路欣也さんの空海

藤田朋子さんのブログを拝見していたところ、北大路欣也さんの写真が掲載されていました。いいお年の取り方をされておられますね。

北大路欣也さんと言えば私にとっては、映画『八甲田山』の神田大尉役が思い起こされますが、同様に弘法大師御遠忌1150年を記念して制作された、映画『空海』の弘法大師空海役の北大路さんも「はまり役」だったと思います。

以前、須磨浦公園でのヨガに参加した時、講師をされていたラジオDJでヨガインストラクターの大久保かれんさんとのお話の中で、

「私、空海が大好きなんです」

とおっしゃっておられ、

「映画の『空海』を見て、北大路欣也さんがすごくよくって、きっと本当の空海さんもあんな感じだったんだろうなぁと思って」

と言われていました。

私はこの映画を、ちょうど中学生の時に映画館で見ました。
当時私の住んでいた所には映画館はなく、自宅から1時間の小旅行の街「姫路」(!)、で映画を見るが楽しみだったんですが、ある日たまたま祖母が姫路に行く用事があり一緒に行かないか、映画でも見せてあげるから、というのでついていきました。私はまさにその時上映されていた、「ダーティーハリー4」を観たいと思いついて行ったところ、『空海』だというので、その時は本当にしぶしぶ観ることにしました。

今もう一度DVDで観てみると、きっと弘法大師はあの映画の中の北大路さんのようにかっこよくて、北大路さんをこえるほどエネルギッシュだったのだろうと思います。

以前ある新聞で、「『大河ドラマ』の主人公にしてほしい歴史上の人物は?」と言うアンケートの結果が掲載されていましたが、確かベストファイブの中に空海がランクインしていました。実際私も大河ドラマで『空海』があるのならぜひ見てみたい。ただ宗教家ということで実現しづらいとは思いますが…。

また、湯川秀樹さんの本の中でも、「空海はダ・ヴィンチと並ぶ日本が生んだ万能の天才だ」と書かれていましたが、確かに、弘法大師の業績を見ますと、宗教家の枠を超えて、哲学者であり、芸術家であり、文筆家でもあり、土木技術者でもあり・・・と言う側面が見えてきます。
例えば神戸港の「生みの親」は「平清盛」ということが常識ですが、清盛をさかのぼれば弘法大師であったと言う歴史上の事実もあります。

歴史に名を残す天才であり、かつ数々の伝説を残し「南無大師遍照金剛」と礼拝される信仰の対象でもある弘法大師。

日本が世界に誇るべき歴史上の偉人は、若き日の北大路欣也さんのようにきっとカッコよい人物だったに違いありません。

三島事件から50年

今日は令和2年11月25日。

当時ノーベル文学賞最有力と言われた、作家の三島由紀夫が、盾の会会員森田必勝らとともに、陸上自衛隊東部方面総監部市ヶ谷駐屯地に益田総監を人質に立てこもり、自衛隊員を前に決起の演説を行ったのち自決した「三島事件」からちょうど50年が経過しました。

昭和45年11月25日。


私自身は当時はまだ小さかったので、その記憶はありません。

また、私は三島の思想とは異なり、中道ですが、三島の描いた美や三島文学は色あせることなく、今日まで生き続けています。


三島由紀夫、行年満45歳。まさに昭和と共に生きた人物と言っても良いでしょう。


季節は巡り、そして時代は昭和・平成・令和へと流れ、何一つとして同じものはなく、全てはうつろいゆきます。


生者必滅(しょうじゃひつめつ)
会者定離(えじゃじょうり)


まさに、お釈迦様が悟りを開いた真実が私たちの目の前に広がっています。


昭和を知る者として、三島由紀夫を通じて、今日は昭和という時代に思いを馳せたいと思います。