
「すでに期限切れとなった改革を貫き通すには、全身全霊でことにあたり、持てる力を全て集中しなければならなかった」
ミハイル・ゴルバチョフ『革命家100の言葉』より
昨日2月14日、旧暦で正月3日となりますが、星まつりを行いました。
事前に、密を避けるために、参拝は予約制とさせていただいておりましたが、事前予約がありませんでしたので(笑)、早朝より行いたしました。
片付けを終えて、山道まで降りてみますと、朝日を浴びた姫路城がとても美しく見えました。

もちろんのことコロナ禍の収束についても祈願いたしました。
現在はまだ「緊急事態宣言」が発令中ですし、今日のニュースを見ていますと、コロナ押さえ込みに成功していると言われているニュージーランドにおいて最大の都市オークランドで3人の感染者が発生し、すぐさま都市はロックダウンされたそうです。
ニュージーランドのコロナ対策は、日本のように「ウィズ・コロナ」ではなく「ゼロ・コロナ」だそうです。そのため、コロナウィルスの押さえ込みには積極的であり、ひいては世界的なパンデミックの中においても、ごく少数の経済成長を続けている国だそうです。
日本では、海外からは「日本モデル」と半ば揶揄された言葉で呼ばれる方法で、新型コロナウィルスを押さえ込むのではなく、コロナウィルスと共存しながら、経済を回していこうと言うものです。この方法が正しいのか正しくないのかはおそらく歴史が証明することになるでしょう。
私は、以前公務員として働いていましたので、理解できるのですが、一度決定された事項はなかなか変更ができません。「変更しない」ではなく「変更がなかなかできない」と言う仕組みになっています。私が公務員時代に一度決裁されたものを「変更する決裁を起案した」と言う記憶はありません。いちど走り出してしまうと仮に途中で大失敗と気づいても破滅するまで走り続けなければならないシステムになっているのです。これはまさに「インパール作戦」。それこそが「日本モデル」と言えるのかもしれません。
冒頭に挙げた言葉は、ソビエト連邦最後の最高指導者であった、ゴルバチョフの言葉ですが、54歳と言う若さで、当時世界に2大大国ソ連の最高指導者となり、「ペレストロイカ(改革)」「グラスノスチ(情報開示)」と、それまで「謎の国」と言われ何が国内で行われているか全く情報が出てこなかった国において、まさに画期的な改革を行おうとした、政治家です。
しかし、その改革があまりに急激であったため、内部から自然崩壊してしまい、今ソビエト連邦と言う国はありません。それもいちど走り出してしまった「改革」と言う荒馬を柔軟に乗りこなすのが非常に困難であったからだと思います。
現在のコロナ禍において、もちろん感染し苦しんでいる方々はお気の毒ですし、亡くなられた方に対しては悲しく思います。また、こうした世相において収入が激減している働いている人々に対しても言葉もありません。
わが国においても、成功している国々の事例を真摯に学び、柔軟に政策を変更し、「ゼロ・コロナ」を目指すとともにアフター・コロナにおいては、経済が迅速に再スタートできるような仕組みが必要だと思います。
これは、新型コロナウィルスが、本当に恐ろしいものなのか、そうでは無いのか、マスコミが危機を煽っているとか、そんな事が問題ではなく、現実として社会の混乱がある以上は、政治的役割は非常に大きいと思います。
さて、『革命家100の言葉』の中からゴルバチョフの言葉を取り上げましたが、実は本日2月15日はお釈迦様が入滅された日です。古代のインドにおいて、新しい考え方を説かれたお釈迦様自身も『革命家』であった事は間違いがありません。