
昨日は、「沖縄慰霊の日」でした。先の大戦で、沖縄の戦闘が終わった日とされる日です。
我が国の国土で、住民を巻き込んだ大きな地上戦が行われたのは、沖縄県だけです。
私も数年前、沖縄を初めて訪れた際に、慰霊碑に手を合わせさせていただき、永久の平和を祈念いたしました。
今、ウクライナではロシアとの戦争で、毎日のように罪なき人々が無くなっています。まさに悲しむべきことです。
仏教では、特に真言宗では「十善戒」という戒めを大切にしています。
不殺生(ふせっしょう)むやみに生き物を傷つけない
不偸盗(ふちゅうとう)ものを盗まない
不邪婬(ふじゃいん)男女の道を乱さない
不妄語(ふもうご)うそをつかない
不綺語(ふきご)無意味なおしゃべりをしない
不悪口(ふあっく)乱暴なことばを使わない
不両舌(ふりょうぜつ)筋の通らないことを言わない
不慳貪(ふけんどん)欲深いことをしない
不瞋恚(ふしんに)耐え忍んで怒らない
不邪見(ふじゃけん)まちがった考え方をしない

まさに一番最初に「不殺生」がうたわれています。
よく知られる、「モーゼの十戒」においても、
「汝、殺すなかれ」
と、戒められていることはよく知られていることだと思います。
主な宗教では同じように、「殺すこと」を悪としていることでしょう。
それでも、歴史を顧みれば、人間の歴史は殺し合いの歴史と言えるかもしれません。
現代社会は様々な複雑に絡み合った、危機迫まった問題を抱えています。
かつては、「一億総中流」と言われたものですが、現在は「格差社会」と言われています。
私たちは、数十年前とは比べ物にならない、かつてない便利さを手に入れましたが、一方でそれに付随するように環境破壊の問題も存在します。
先に述べたウクライナ戦争を発端とする世界のパワーバランスの不安定も、もちろん目前の問題です。
さて、来月、参議院選挙が行われます。
「どうせ私一人が投票しても何も変わらないし・・・・」
と、棄権する人が多いのも現代社会です。
「自分だけ良ければよい」「自分たちの世代だけ良ければ後は知らない」ではなく、子供たちの世代のことも考え、ブームに流されるような選挙になるのではなく、選挙権を持つ大人たちが、よくよく考えて、大切な一票を行使しなければなりません。
今を生きる私たちは、次の世代、またその次の世代に遺恨を残さないように、政治・社会に責任を持たなければなりません。
