一泊二日の研修が、岐阜県でありましたので、前泊することにして車で金曜日に出発しました。
宿泊地に到着するには少し時間ができたので、高速を郡上市で降りて1時間余り立ち寄ることにしました。

以前「郡上八幡」の名前でよく知られ風光明媚な街としてよく知られたところです。
私は、20代の頃に車で行ったことがありますが、その時はほとんど観光せずに帰ったので今日は少しだけでも見たいなと思いました。
郡上八幡といえば私の中ではかれこれ20数年前のNHKのドラマ「幸せ色写真館」の印象がとても強いまちです。
このドラマは、当時17歳のブレイク前の仲間由紀恵さんと丹阿弥谷津子さんのダブル主演の丹阿弥さんが経営する写真館を舞台に人間模様が繰り広げられます。
私は観光案内所の近くで車を止め、いつもトランクに積んでいる「マイ折り畳み自転車」で少し、まち巡りをしてみることにしました。

しかしもちろんのことながら、観光のガイドブックも持ってきているわけではなく、事前調査をしたわけでもないので、結局観光案内所で「しあわせ色写真館のロケ地はどこですか?」と聞くことになりました。
観光案内所の若い女性の方は、
「ずいぶん古いドラマなので、あまり記録が残っていないのですが・・・・。舞台となった写真館の外観の建物だけが残っています。またこの辺でロケをしたと聞いていますよ」と地図を開いて教えてくれました。

そこで私はそこへ自転車で向かい、仲間由紀恵さんがドラマの中で自転車で走っていた路地を走ったりしてみました。
時間があればゆっくりをみてみたいまちですね。
このドラマは、写真館という舞台で人間ドラマが繰り広げられます。それだけの説明ではありきたりのドラマなのですが、みずみずしい仲間さんも魅力ですが、何より人々を温かい笑顔で見守る丹阿弥さんが魅力ですし、この二人を中心として、蜘蛛の巣のように人と人が結ばれています。

ところで、「南方マンダラ」というものがあります。知の巨人、南方熊楠が描いたマンダラなのですが、まるで小さな子供が描いたように、ぐしゃぐしゃと書きなぐられたものなのですが、これは点と点が線で結ばれたものなのですが、私も画像のみで見たことがあるのみでまだ勉強不足なので説明はできませんので、また本を読んでみて紹介したいと思います。
でも、この「南方マンダラ」と人と人のつながりはよく似ていると思うのです。
私は俗世での仕事においても、僧侶としても「初めてお会いする」方とお話をする機会も多いのですが、お話しするたびに、必然ともいうべき出会いを感じますし、いろいろと逆に教え頂くことの方が多いようにも思います。

一切の男子はこれ我が父なり。一切の女人はこれ我が母なり。一切の衆生はみなこれ二親、師君なり。
弘法大師『教王経開題』
私が若いころ、『人間マンダラ』というバラエティ番組がありましたが、私たちは様々なご縁でつながっています。また初めて会う人々は、もちろん誰もが顔かたちが違うように、自分とは違う生き方をされて来られたでしょうから、自分自身が謙虚である限り、自分の知らない世界を教えてもらうことが出来ます。
なによりも、この世界の同じ時代を同じ場所で生きるというだけでも奇跡というべき確率のなかで、さらに出会うことができるというこだけでもすでに奇跡です。ご縁を大切にした日々を送りたいものです。